はざまのコドモ

沖田×華さんの、『はざまのコドモ』を読みました。

健常児でもなく、障がい児と認定されることもない、そのボーダーラインにいる小学生の子どもと親の実話を基にした漫画です。

この本を読むまでは、「知的ボーダー」と呼ばれるそんな子どもが、日本の教育を真っ当に受けようとなると、それほど苦労することだとは知りませんでした。

IQが高いというだけで、通常の生活が困難であっても、療育手帳の申請さえできないのです。

学校でも得意なこと以外はまったくついていけないし、指示されたことすら何を言っているのか理解できなかったり、授業中急に立ち上がって教室から出たり・・・というような行動をしていても、特別支援も受けられないヨシ君。

だんだん精神的にも追い詰められていき、暴れたり、頭を壁にぶつけたりして、母親ともども絶望的な気持ちになってしまいます。

結局はクラスに補助員をつけてもらえることになるのですが、今度は中学校進学にあたっても、行き場がなく苦しむ母子。

読んでいてなんだか絶望的な気持ちになりました。

通常学級や支援学級などは、日本の教育現場において、画一化や効率を求めるために決められた制度と聞きます。

本当はそんな区分けはして欲しくない、通常学級でみんなと一緒に勉強してほしいと思うのが親だと思うのに、支援学校などどこに行っても門前払いされ、かといって普通学級でも平等に扱われない現実。

本来、大切なことは、そういう区分けではなく、本当は誰もが自分に合った教育を受けられたら一番ですよね。

そういう意味で、日本の福祉制度は、まだまだ課題があるのだと思います。

現にヨシ君は、どれだけ奇抜と思えるような行動を起こしていても、友人たちからは嫌われず、仲良くやっていました。

子どもから見たら、そんなことはまったく大したことじゃないんですよね。

人間を無意識に分類することに慣れてしまっている大人が、とても冷淡で恐いとすら思えました。



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